2022年初頭にて、PENTAX 75SDHF鏡筒にPENTAX MS-3N赤道儀の組み合わせをオークションで部品を集めて組み立てたのだけれども、実は動作するコマンダーが手に入りませんでした。
仕方がないので、赤道儀をバラして内部のモーターの型番やピンアサインを調べたり、天体望遠鏡カタログから歯車の歯数を調べたりして動かし方を解析しました。
あとはArduinoマイコンにMP4401なんて新しいんだかレトロなんだかよくわからない組み合わせで回路をでっちあげて、適当にボタンを付けてできあがったのがこちら。
16倍速までの動きができて、手元の灯りや極軸望遠鏡のランプなども使える代物が夏頃にはできていたわけです。
さて、おやじねこ氏の言葉を借りることになりますが、PENTAXの赤道儀はすばらしい精度なのです。ただし、いかんせん発売から時間が経っており、機能的にはなかなか難しいのも確かです。
フィルムカメラ全盛期に発売された製品でもあり、画素サイズの微細化が進んだ現代のCCDカメラや一眼カメラで遊ぼうとすると2分以上の露光では点像にならないことも多かったです。
そこで、極軸をPoleMasterで追い込んだ状態で。1軸だけでもPHD2でガイドしてあげれば最強なのでは?というのが今回の企画です。
・・・今回といっても、実は秋ごろからずっと取り組んでました。LX200コマンドへの部分的な対応で自作オートガイダーを作られている先人方がたくさんおりましたので、それを参考にArduinoのプログラムを弄り回してたのです。
で、比較的かんたんにコードが出来上がったものの、実際に動かしてみるとPHD2との通信時だけ通信がコケるんですよ。PHD2がCOMポートに送っているコマンドをシリアルモニタで読んで、その内容をシリアルモニタでArduinoに手打ちしてあげると正しい反応が帰ってきます。ただ、PHD2とArduinoを直結するとArduinoからの返事がぜんぜん帰ってこない。めっちゃ困りました。
PHD2が「#:GD#」と最初に送出したっきりで、その後の通信がどっちもだんまりになりました。原因究明に3ヶ月ほどかかりました・・・
結局、PHD2からの最初のコマンド送出にArduinoが追いついてないだけだったようです。Arduino側でSerial.begin(9600);とシリアル通信の初期化を行った直後に「:GD#」コマンドへの返答として「"+00:00:00#"」と返すようにコードを一行追加したら、あとの通信がすべて正しく成立しました。
そのうち実地でオートガイドが成立するかテストしますが、今日はこのへんで。
NEWTONYにCeres-Cの組み合わせでうまいことガイド鏡になってくれるといいなあ・・・
今回のコード、とりあえずpastebin.comにあげてみました
TODO:
恒星時だけでなく太陽時や月時への対応
赤道儀に加速度センサと地磁気センサをつけてだいたいどのあたりを向いてるのかとれるようにする
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