さて、金欠です。PENTAX MS-5を勢いで調達するなどしたため絶賛金欠です。
すっかりベランダ天文台の主役となったVixen VSD90SSでレモン狩り(C/2025 A6 Lemmon)したいなと思いました。
彗星は分単位で姿が変わる天体のため、速いレンズは正義です。つまりレデューサーを使いたいです。
VSD90SSの純正レデューサーといえば、Vixen レデューサーV0.71xです。大艦巨砲主義!周辺減光ほとんどなし!メーカー小売価格148,500円!おいおい中古のR200SSが買えちまうぜ!
無理です。金欠の今買えるものではありません。
ところで、VSD90SSは御存知の通りPENTAXの天体望遠鏡の末っ子なわけです。
ドローチューブから先をPENTAXの接眼部D、RC 0.72X35、各社カメラアダプタと繋いでいくと、銀塩写真時代の設計ではありますがPENTAXのレデューサーとしてRC 0.72X35が使えます。
(PENTAX接眼部Dは接眼側が60.2mmのPENTAX独自規格です。Vixenさんが特許等を引き継いた際にこのへんの規格も継承されています。このため、接眼部DのかわりにVSD90SS付属のスケアリング調整リングでも接続できるはずですが、少し短くなるため84mm延長筒を追加する必要がある・・・かもしれません。検証してません)
PENTAXのEDHF系以降の天体望遠鏡はフラットフィールドかつ写野のフラットさを売りにしていたため、RC 0.72X35との光学的な相性も悪くないはずです。
ちょっとだけ晴れたので、とりあえず組み立ててASIAIRのAuto focusingを走らせてみました。カメラ側はASI2600MC Air(APS-Cセンサ、画素ピッチ3.76μm)です。
HFW3.16ピクセルで最良のピントだと判定されました。いつもの環境で直焦点にするとシーイングの良いときで2.8程度なので、中心像の星の大きさにはそれほど違いはなさそうです。
画像中心と周辺での星像の比較をしたかったのですが、あいにくこの日は雲が多くオートガイドが暴れてしまったため評価できる画像が得られませんでした。
これはひどい・・・続いて、周辺減光に関して評価してみました。フラット画像の生成にはトレース板を光源として用いているので、積分球のような理想光源ではないことをお断りしておきます。
評価にはASTAPのBackGroundValues機能を用いました。
APS-Cの最周辺、最も暗くなったところで96.7%の結果でした。銀塩写真時代のレデューサーとはいえ、35mmフィルム向けの光学系のうち中心のいいところだけ使っているのでそれなりに頑張れているようです。
セッティングが悪いのかやや偏心気味ですが、全体的になだらかに暗くなるパターンですし補正にはあまり苦労しなさそうです。お気楽に楽しむ分にはフラット補正自体しなくてもよいかもしれないですね。
今後の課題として、星像の評価と、この組み合わせをフルサイズセンサで使った場合の評価をしないといけませんね・・・
え?オチですか?
我が家のベランダではレモンちゃんがベランダの壁に阻まれて一生撮れないことが判明したことですかね・・・ 遠征しなきゃ・・・